ライフインベスター 〜人的資産を全額betする〜

30代独身男子が自分に投資して利益を上げていくサバイバルブログ

臆病者のための億万長者入門を読んだ感想 その2

2章までの感想を書いてみてもとんでもない長文になってしまい今回はパート2。

ここからの章は読み返してみても今でもなかなか難関ですね。

感想という僕なりの解釈で読んでいきたいと思います。

それでは

 

第3章 臆病者のための株式投資

株です。まずこの章では株の価格を導き出すことなど、ある程度の知識がないと読み進めるのが難しいです。

僕はこの本の購入当初は項目6,7に出てくる"EPS""PER""ROE"などの横文字を全く理解していなかったです。

でもこの3章の結論を書くと↑のような横文字を理解していても、素人でもプロでも失敗する時は失敗する、誰も未来を予想できないと言った結論になっていますので、自分で個別に株を購入しようとでもしない限りは用語は勉強しなくてもいいと思います。

では読み進めます。

6 日本株の暴落をどうやって”的中”させたか?

冒頭で橘氏が週刊誌に”日本株暴落予想”記事を書いた2013年5月23日に日経平均が1143円も暴落して予想を的中させたことを振り返っています。

 

それにはちゃんとした理由があって”株価”がどのようにして決まるのかをしっかり理解したうえで、客観的に当時の日本株と米国株などと比べたら明らかに日本株が高かった。そして日本株が高い理由が米国株と比べて特別に”良い理由”ではなかったそうです。

”特別に良い理由”もないのに株価が高いことは異常で、高いものを売って安いものを買うという当たり前の投資家の行動がそろそろ起こるだけだった。

だから暴落を予想できたという。ただ、そろそろ落ちるだろうという”時期”を予想しただけであって、自分の書いた記事が出回ったことと”株価の暴落”が一致したのはあくまで偶然であったとも述べています。

うーむ、筋は通っているのでしょうが、素人にはちょっと難しくて理解するのが大変なお話です。

この項目6では日本株が米国株に比べて割高になってしまう理由も説明しています。

ここではいろいろな横文字が出てきますが"PER(株価収益率)"を僕なりに簡単に説明します。

企業の今の株価から、いくら儲け(純利益)を出せるかという数字。

株価÷利益=PER

例えば1000円の株の企業が100円の儲けを出すならPERは10倍ということ。

1000円の株で500円の儲けを出すならPERは2倍です。

全てがこんな単純な話ではないですが、"PER"は低い方が優秀とされます。

米国株に比べて日本株の"PER"が高くなってしまうのは日本の雇用制度(正社員をクビにできない)などで人員の流動性がないので収益が確保しにくいということ。

でもその制度のおかげで日本は失業率が欧米に比べ高くならない側面もあるということと説明しております。

なにもかもうまくいく、などというウマい話はどこにもない。私たちは常に、なにかを捨ててなにかを選ばなくてはならないのだ。

最後にこう綴っています。

7「未知を知ることができない」からこそ有効な投資法

この項目では株で利益を出す方法の説明があります。

株が上がっている時に買って、もっと高くなったら売る。

つまり市場が”今株が上がり調子なのか(トレンド)”、”株価の上げ下げの幅が大きいのか(ボラティリティ)”がわかれば、この波乗っていけば儲けられるはず。

でも残念なことに現代のファイナンス理論でおおよその傾向(トレンド)がわかっても、「トレンドの転換期」まではわからないということ。

市場のトレンドの転換期を正確に予想するのは難しく特に1日のうちに日経平均が1000円も乱高下するようなことは1000年に一度しか起こらないはずなのに、現に何度も起きている。

つまり、上り調子でガンガン攻めていたら、突然ガツンと下がって大損することがあるということです。

このファイナンス理論はそもそもが正しくないのではないかという説もあり、プロでも失敗するこの世界は本当に恐ろしいところなんですね。

 

株価の動向は予想するのは、現代のファイナンス理論をもちいても、プロでも素人でも難しいことだとし、そんな時代だからこそ有効な選択肢をふたつ提案している。

① なにもしない

②銘柄選択をやめて株式市場をまるごと購入する(インデックスファンド、ETF

 

個別に株を買うのではなく、株式市場全体に投資をすることだと。

個別株投資では企業の業績で株価が左右されるし、下手したら不正な決済をしているかもしれない、その企業が倒産してしまえば株は紙くずになってしまう。

その点インデックス投資であれば、他の株が下がれば他の株価があがるし、世界不況などあるかもしれないけど、”0”になることはない。

投資のプロでも判断を誤ることのある金融の世界では素人にはとても難しい。世界経済が発展していくと考えるのなら市場全体に分散投資をした方が悩みも少なくて済むと説明しています。

これなら素人が変な話に騙されたり、判断を誤って自爆することもないですね。

8 長期投資への疑問

資産があっても銀行に預けていてもとてつもない低金利のせいで利子はほとんどつかない。

物価が上がったらその分は実質マイナスだ。ではどうしたらいいのか?

 

その前にレバレッジ(借金)と複利の説明がある。

レバレッジとは金融用語で借金のことだ。僕を含め借金と聞くと悪いイメージがあるが世の中は言ってしまえば借金で回っているという。

 

これは僕の例えだけど、100円の貯金を銀行に預けて1%の利子をもらうとする。100円なら1円もらえます。これが1千万円なら10万円もらえます。

お金は多く集まっていればいるほど、その威力は強くなります。

誰でも最初に1億円持っている人はあんまりいないでしょうから、借金をしなければならないですね。その借金を0.5%で借りられたらそれでも5万円は手に入ります。

さらにその儲けた5万円と1千万円を銀行に預けて1%の利子をもらって、借金の利子を払っても10万500円もらえます。

この↑の10万500円の"500円”が複利と言って、この原理で複数年運用していくとお金が増えるスピードがどんどん早くなります。

企業も同じ原理で資金がなくお金は払えないけど工場を建てたら売上が毎月100万円出るとする。そこで銀行から融資(借金)をうけ工場を立てる。そこから手に入る利益(100万円)で借金とその利子を返していく。

そしても儲けたお金をどんどん運用して大きくなっていきます。

このように企業もレバレッジをかけてより大きな儲けを出そうとしている。

 

個人で株を買うこともレバレッジをかけていることになる。自分では運用できない大きなお金を企業に預けてその利益を配当をもらったり、株を売ることで利益を得られる。

レバレッジ複利を利かすなら株式投資は有効であると説明してます。

ただ、株はリスクがあり、配当が出なくなることもあるし、株価が下がることもあるし、下手したら倒産して紙くずになることだってある。だからそのぶんリターンが大きいんですね。

 

通常預金よりリターンが大きいことは分かったが、この世界経済の過去20年を見るとただただ長期投資をすればいいという訳にはいかないとも語っています。

そこでドルコスト平均法という投資法があり誰にでも出来る方法と説明しています。

日本株も世界株も株価チャートを見ると大きく波を打って上がったり下がったりしています。

そこで、株価が大きく下がったら、ETFで市場全体を買い、上がるまで買い続けて下がる前の株価に戻ったら売る。

これだけで個人の投資であれば十分な成績を収めることができる。

リスク耐性のない個人は大損しないことが一番重要な戦略なので臆病者ぐらいがちょうどいいということですね。

9なぜ株式投資に失敗するのか?

ここでは人のホームバイアスなど人の心理を読み解くことでなぜ失敗してしまうのかを説明しています。

まず、これだけグローバルな社会で日本以外にも優秀な企業はあって、インターネット証券も多くなり投資できる環境があるのにもかかわらず、多くの人は日本企業にしか投資をしない。

人は知らないものが怖いからで、他にも日本の政治も日本の企業に投資をしてもらった方が経済が良くなるので誘導していることも理由であるそうな。

でも、知らないものは怖いと言っても、よく知っている企業が優秀だとは一概には言えなくて、東電SONYSHARP東芝など知っている企業が数え切れないほど、不審に陥った。結局はその企業をよく知っているだけでは成功を収めることは難しいということになるという。

さらに人の心理は損することが得するより3倍も苦痛を感じるようにできているそうな。

合理的に考えれば同じ金額の得も損も同じのはずだけど、人は損することに異常に反応してしまうという。これは38億年の進化の過程で人が生き延びるために身についた習性で、なかなか理性でコントロールすることが難しい。

だから、株でも損が怖いという心理から少し下がって売却してしまうとか、少し上がっても利益を確定させたくてすぐに売却してしまうなど合理的な行動を取れる人は少ないという。

そこを無理して結局破滅する人もいますよね。。

 

この章のまとめは個人投資家として株で成功するのは大変難しく労力がいることであること。そして、その苦労を負うくらいなら、個別株ではなくETFなどの世界株で株価が暴落した後に株価の回復まで分散投資をした方がいいのではないかと説いています。

 

現実的すぎて夢も希望もありませんが、一貫しているのは世の中うまい話はないってことです。

僕らのように投資経験がほとんどないものからすると、著者が自らの経験から基づく話なので参考になりますね。

 

本当は次の章も書きたかったけど、改めて経済の勉強をしてみたら頭が痛くなったので次の章はまた次回にします。

長文、読んでいただいてありがとうございます!