walkingbluesブログ

30代の僕がさまよい歩いて、どこかにたどり着くまでの記録

臆病者のための億万長者入門を読んだ感想 その1

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僕が橘玲を知るきっかけになった本で発売は2014年5月。

今から3年前だ。

僕は30歳まで貯金「0」だった。将来への不安からお金を貯めようと節約と仕事の掛け持ちを初めて2年ぐらい立っていた時だった。

実際にお金のことに関して全くの知識がない状態だったので、この本に出会ったことで僕の中での「お金」をどのように使うかについてとても役立った本でした。

では、臆病者かつ貧乏者の僕の感想です、僕はこの本に対する思入れはかなり深く大変長いエントリになってますが、ぜひ最後までお付き合いください。

 

 

はじめに 金融業界の不都合な真実をすべてのひとに

将棋のプロはいるけど宝くじのプロがいないのはなぜか?

冒頭からとても面白いことが述べられています。

将棋での勝負は高度な技術を持つプロが有利で間違っても素人が羽生さんにはぜったいに勝てない。それに対して宝くじは買えば誰にでも当たる可能性がある。

特別なスキルがなくても、宝くじのことを何にも知らくても、誰にも平等に当選する可能性があります。

これを踏まえたうえで

”金融のプロ”とはなんだろう 

 につながっていきます。

大学生の時に160万から5年で100億の資産にした「BNF氏」の話といわゆる世間一般でいう金融の世界のプロ「ファンドマネージャー」の比較をしています。

前者は大学在学中に株の短期トレードに興味を持ち、株の専門知識を持たず、あまつさえトレードの対象の会社がなんの会社かも知らないままでトレードを行いとてつもない成果を上げている。

後者は高度な株の知識を持ち、なおかつ金融業界のど真ん中にいるのでインサイダー情報にアクセスできる立場にいる、それらをフル活用して成果を上げている。

ただ、過去のデータで見てみると”素人”と”プロ”でも実際は成果においてはなんの変わりもない、むしろ”プロ”が負けることもあるという。

これは株式市場や金融業界が”将棋”のようなプロがかならず勝つ世界ではなく、宝くじのように”誰もが勝つ可能性がある”世界であると述べております。

 

もちろん「BNF氏」は初めは素人だったかもしれませんが、僕は以前報道で彼が特集されているの目にしました。彼は言ってしまえば「オタク」で株の短期トレード以外には全く興味のない、資産を増やすというゲームにどっぷり浸かっている”本物”だと思いました。お金をいくら手に入れて、豪華なマンションに住んいてもトレードのある平日は近所の惣菜とか簡単な食事しかとらないなど、正直誰でも真似できることではない特別な才能持ち主なんだろうなと感じました。

それに比べて”金融のプロ”と呼ばれる人はそれこそ数多くいますので、みなさん優秀な方なんでしょうが人間なので中には判断を誤る人でしょうし、それは誰にもわからない話なんではないでしょうか?

僕はこの話はちょっと”金融のプロ”への表現が意地悪かなと思ってしまいました。

ただ、そういうヒューマンエラーや運不運で成果が左右されてしまうからこそ

”金融の世界はプロがぜったい勝つ世界ではない”という話なんですね。

これはまさにその通りと思いました。

ただ、僕のような素人が勝てる世界でもないことは言うまでもありません。

第1章 資産運用を始める前に知っておきたいこと

この章では世間で「一億円貯められる方法」など様々な金融商品情報商材があるけど誰でも億万長者になれる方法を説明しています。(あくまでできればの話だけど)

1億万長者になるのは簡単だ!

ここではその方法を説明しています。

まず、「期待資産額」と言う自分がお金持ちかどうか知るための方程式があります。

期待資産額=年齢×年収/10

 この期待資産額を自分の持っている純資産(貯金などの金融資産からローンなどの借金を引いたもの)から引いて上回っていれば優等生、下回っていたら劣等生と言うもの。優等生であればそのまま普通に生きていれば億万長者になれると言う。

それはそうでしょうね...

僕の場合は当然貯金を始めたばかりですから、当たり前のように劣等生でした。でもこれってほとんどの人は劣等生なんではないでしょうかね?最初はこれを読んで「絶対億万生者なんかなれない」と思いました。

ただ、話はこれで終わりではなく、どんなに収入が多くても支出が多い人はどんなに時間が経っても億万長者になれず、むしろ収入が少なくても支出が少なく質素な暮らしをしている共働きの夫婦が億万長者になっているとも。

そしてその方法はたった三つで

総資産=収入-支出(資産×運用利回り)

 ①収入を増やす②支出を減らす③資産を上手に運用する

 理論的にはこれで”誰でも億万長者になれる”はず。

著者も正しいとか間違っていると議論は置いておいて僕らはそんな残酷な世界に生きていると述べてます。

確かにそうなんだけどね、でもなかなか現実はね...と思ってしまいます。

2 年金問題は個人的に解決できる

ここでは資産の運用は一部の運用の利回りだけを気にするのではなく、資産の「全体」を見なければならない。 

資産といってもただの「貯金」や「株」などの「金融資産」だけではなく、「自分」が社会からどれだけお金を稼いでこられるかこれを「人的資本」と言ってこれらを合わせたものを「総資本」と表現してます。

そしてその資本を正しく運用すること。これを三つにまとめてます

①それぞれの資産のリスクを最小化する 

②それぞれの資産のリターンを最大化する

③資産運用に必要なコストを最小化する

 僕のような素人にできることはまずは③でこれは手数料などぼったくられたりしないようにすることで、これは誰にでもできる。

例えば銀行の預金の引き出しの手数料を払わないように工夫するとか、よくわからないハイリスクの金融商品を買わないとか。

手数料は銀行や証券会社が儲ける仕組みなので、ここにお金を支払っていては僕らは損をするだけだし、高配当を謳う金融商品も本当に「利益」を生むのなのかを考えて購入しなくて行けない。

最近では「VALU」と言う個人が株のように擬似株を発行して、それを購入したのもが優待を受けられるサービスが始まっている。

初めに僕はこのサービスを使っていないので批判する立場にないけど、その発行者が自分にとってとても有益でない限りは、そのリターンは怪しいとも思うし、流行っているから買ってみようと言うのはとても危険だと思う。

少なくとも僕のような無名で買う立場の人間は情報を正しく理解した上で判断したいものです。

話はそれたので戻すと、定年退職は強制的に人的資産を奪われる形になるので、残されるのは金融資産(年金含め)のみになってしまう。

僕の父もそうだけど、会社勤め一本で無趣味な人間は定年を迎えると一日中家にいると聞く。

これからさらに長寿社会になっていくのは明らかで、僕の父が少し心配です。

ここでは

老後は誰もが一人の投資家 

 年金の受給額や支給対象が年々減ったり遅くなっている。僕が年金をもらえる年にはいったいどうなっているのだろうか、とても不安になる。

投資家といっても金融商品だけで生活すると言うことではなく、ここでの解決方法は、定年後もできるだけ「人的資本」を使い社会からお金を稼げれば老後の問題は解決すると説明している。

自分でお金を稼ごう、つまりは働けと言うことです。

 昔はリタイアして悠々自適な生活が理想とされてきたが、年金も問題や社会と関わりが薄くなることでの不安や生きがいがなくなるといったリスクを避けるためにも老後をできるだけ短くすること、生涯現役で働くことでこの問題は解消できると述べています。

ただ、そのためには自分に何ができてどうやってお金を稼ぐのかを計画しておかねばならないですよね。

第2章 「金融の常識」にダマされないために

 3 宝くじを買うひとは資産運用に成功できない

この章の冒頭でいきなり今までの自分を否定されました笑

この章では「フィナンシャルリテラシー金融商品の読み書き能力のことについてです。

もっと単純に言うと人間の認知(自分が正しいと思っていること)は全然当てにならないから、確率を直感で判断していたら、ダマされるだけですよと言うこと。

昔から仲間内などで宝くじが当たったら何を買おうか?会社辞めようか?とか話題にしますよね。僕も毎年年末ジャンボを買ってました、それだけではもの足りず、みずほ銀行のオンラインバンキングで宝くじの自動購入をしていたことがあります。

「だって、買わなきゃ当たらないでしょ」そう思っておりました。(実際そのとうりですが)

宝くじの1等当選確率は1000万分の1以下です。宝くじを10万円分買うと、1年間で日本で交通事故で死亡する確率と一緒。

そして、宝くじの払戻額は100円中、49.66円。賞金は半分であとは胴元(宝くじ協会)に取れている。

ギャンブルで還元率のことを”期待値”と言うが宝くじはどのギャンブルより低い。

そしてさらに著者は厳しいことを述べている。

金融庁金融商品取引法で株やファンドの販売事業者に顧客の保護のために商品販売に当たって顧客に正確な情報とりわけ”リスク”について説明するように指導しているが、宝くじに関しては損する”リスク”を全然説明していない。

射幸心を煽る国家の悪質商法

とまで言ってます。

宝くじの魅力は特別な”知識”や”才能”がなくても誰も平等に当選する権利があることです。購入すれば確率はともかく”確実”に当たる人がいるの事実。

でも、確率を考えたらその可能性は当たることはまずないと言っていい確率です。それでもひとは自分は無意識の中で”自分は特別”と思っている、またはそう思いたいと言う願望があるので確率的な出来事を正確に把握することは難しい。

だから、宝くじだけでなく”怪しげな金融商品”を売りつけてくるひとは誰もが思っている(望んでいる)”自分は特別だ”と言う心理の歪みを利用したマーケティングで僕らを狙ってくる。そして、それらに引っかかるひとは資産運用に成功することは永遠にできないと厳しく指摘しています。

 

確かに、僕も自分は特別だと心の奥底で思っている”節”はあります。世間のレールから外れた人間はそうでもしないと自我が耐えられない時もあるからです。

でも、資産形成、運用においてはそんな自我を切り離して考えなければ、「フィナンシャルリテラシー」も身につかないと言うことですね。

4 「不幸の宝くじ」生命保険の正しい考え方
この章では生命保険についてです。僕も30台ですので独り身とはいえ、自分の将来の健康について考えるようになってきました。
 
まず、この”不幸の宝くじ”と言う独特の表現はもっともで宝くじは当たれば誰でも嬉しいが、生命保険金がもらえる時には何らかしらの怪我や病気をしているか死んでいるからだ。誰でも死ぬことや病気や怪我はしたくないが、生きている以上避けられない。
ただ、この生命保険も”宝くじ”と同じように多くのひとが正しく確率を計算できないために生まれた”金融商品”だと述べてます。
人口動態調査から
40歳で期間10年の生命保険に入ったとして、保険金を受け取るのは男性でおよそ100人に2人、女性で100人に1人。残りの男性98人と女性99人は”ハズレくじ”を引くことになる。
これはハズレることを喜ぶべきだが、完全に合理的に考えると100本中1,2本の中のくじを毎月何千円も払うのは割に合わないはずです。
ただ、ひとは良いことの確立と同じように悪いことの確立も実際より高く見積もってしまう。
それでも実際家庭や子供を持つ親は自分に万が一のことが起きた時、家族や子供ことを考えるものだから生命保険に加入することは決して割の合わないことでもない。
 
いろいろな商品がある中から正しい買い方を説明しています。
 
保険は誰でも加入する気になる商品なので、多くの保険会社が外交員や広告費を払って宣伝をしている。
保険の金額が愛情と謳う生命保険は金額が大きな商品ほど、保険会社が儲かる仕組みになっているからで、実際には国民年金や厚生年金から遺族年金も支給されるはずなのでそれほど大きな金額はいらないはず。
そして子供が成人したり十分な蓄えができたのであれば、余計な経費をかけてまで生命保険で安心を買う必要がなく、自分で万が一の時の備えられるはずであり、満期まで加入する必要がないと説明してます。
 
また「掛け捨て型」と「貯蓄型」どちらがお得かということに触れてます。
原理として生命保険は外れた方が嬉しい宝くじです。宝くじは外れて掛け金が戻ってこないことに不満を感じることは少ないけど、保険の掛け金が返ってこないことには不満を感じる人が多い。
保険会社が「貯蓄型」を押すのはそちらの方が保険会社にとって利益になるメリットがあるためと説明してます。
保険と定期預金を一緒にしているわけですね。定期預金といってもそれほど利率はいい訳でもないので預金をするなら自分で積立た方がお得であるけど、”掛け金が戻ってくる”という錯覚を利用してお得に見せている。
保険会社は加入者からの保険金が多い商品を売るほど、保険会社に入るお金も大きので保険会社は儲けられる仕組みになっているという。保険会社はその資金を運用してさらなる利益を生んでいるので高額商品を売りたいという仕組みだと説明してます。
 
また、医療保険についても
①年金受給者になったら医療保険は必要ない
医療保険はできるだけ受け取りにくくする

 

 これが医療保険に求める原則だという。

今の医療制度では怪我などの入院でも一週間ほどで退院可能です。がんや心疾患の病気でも1ヶ月を超える入院は少なくなっています。

大事なのは働けなくなった期間の所得の保証で、短期ではなく3ヶ月以上働けなくなった場合の保証が保険に求める条件ではないかと述べてます。

ただ、そのような保険は売りが立たないので保険会社が用意していないのも現状です。

宝くじに行列ができる社会ではそのような保険は生まれないと皮肉を込めてこの章を綴っています。

 

実際に僕も手首を複雑骨折して入院と手術をしましたが、高額医療費制度がありどんなに高額になっても月の負担額は一定で、大事なのは働けなかった時の所得の保証だと思います。 

会社員でしたら有給休暇があるので医療保険に入らずとも数ヶ月歩行不能な状態にならないような怪我、短期入院ならならほんの少しの貯金があれば、十分に対応可能だと思います。

自営の方は有給がないですが、それでも数十万円の蓄えがあれば十分に対応可能だと思います。

でも僕は今年になって20代の友人が癌で亡くなった。そのため、この不幸になる確率が本当に稀なこと分かっていても、やっぱり正確に認識などできない。

僕は保険には未加入だけどもう少し勉強して、どんな保険が自分に最適なのかを自分で調べてみたい。

また追記したいと思う。

5 金融商品は「理不尽な買い物」

金融商品については僕はこの本を読むまではとてもとても縁遠いものでした。

今でもそれほど身近には感じてませんが、少なくともそんな知識のないひとにも分かり易く、この章では金融商品の仕組みに関して詳しく説明されています。

 

まずある有名宗教法人2社の失態について触れられています。

お布施や賽銭などの非課税の浄財をふうむ30億円をリスク商品に投資した結果、3.11直後の2011年3月末に15億円の含み損を抱えたという。 

損をした言い分は証券マンに言われるがままに購入したら損をしたというお粗末なものだった。

著者は皮肉っぽく、どんなに徳の高い僧侶も人間は自分が特別な存在であると思い込んでしまう。ひとはどうしてもいろいろな確率や都合よく解釈してしまう、そんな煩悩からは逃れられないということだと表現しています。

確かに自分というものはどうしても、どうやって考えても”世界の中心”でその気持ちは痛いほどわかります。

そこで著者は

資産運用の4つの原則

①確実に儲かる話はあなたのところには絶対に来ない

②誰も他人のお金のことを真剣に考えたりしない

③誰も本当のことを教えてくれない

④自分の資産は自分で守るしかない

 と説いています。

①は確実に儲かる話ならまず自分でやるでしょうし、そもそもそんな話を人に教えてしまうのはもったいはず。なのに勧誘してくるということはそこに何らかしらの裏があると思った方がいいということ。

②証券の営業マンは商品を売ってその手数料が自分の給料に反映する、結局は自分が食べていくためには多少のことは目つぶって仕事に専念するしかない。だから”あなたのため”とか”絶対に儲かる”といった話は存在しないという。

③怪しげな商品であっても、当局の調査が入ったり、経営者が逮捕されたりするまでは本当のことは誰も教えてくれない。だから自分でしっかりと情報を正しく確認するしかない。

④これを総合すると悲しいかな資産運用はいたずらに美味しい利益を求めるより、いろいろな裏のある美味しい話や投資詐欺にひっからないようにして資産を自分で守ること。

そして

うまい話はすべて無視する

この言葉で締めくくっています。

 

投資などの話に淡い期待を抱いていた僕には衝撃的な話でしたが、確かにどう読んでもどう解釈してもその通りですね。

結局は金融資産だけで食べていくなんてことはある一握りの人だけなんですよね。

地道に金融資本と人的資本をうまく組み合わせて市場(社会)から利益をしっかりと出していきたいです。

 

まとめ

ここまで2章までの感想でしたが、とんでもなく長くなってしまったので続きは分けて書きたいと思います。

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

 

臆病者のための億万長者入門 (文春新書)

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